「朝起きて最初の一歩が痛い!」そのサイン、足底腱膜炎かも?原因と対策を徹底解説
「朝、ベッドから降りて最初の一歩を踏み出すと、足の裏がズキッと痛む…」
「長時間立ったり歩いたりすると、かかとや土踏まずのあたりがジンジンする…」
もしこんな症状に心当たりがあるなら、それは「足底腱膜炎(そくていけんまくえん)」かもしれません。足底腱膜炎は、スポーツをする人だけでなく、普段運動しない人や、立ち仕事が多い人、さらには高齢者の方まで、誰にでも起こり得る足の裏のトラブルです。
この記事では、足底腱膜炎がなぜ起こるのか、その主な原因から、症状を和らげるための具体的な対策、そして予防法まで、分かりやすくご紹介します。つらい足の痛みから解放されて、快適な毎日を取り戻しましょう!
足底腱膜炎ってどんな病気?
足底腱膜炎は、足の裏にある「足底腱膜(そくていけんまく)」という組織に炎症が起き、痛みが生じる病気です。
足底腱膜ってどんな役割?
足底腱膜とは、かかとの骨から足の指の付け根まで、足の裏に扇状に広がる強靭な腱の膜のことです。この膜は、歩いたり走ったりする際に、地面からの衝撃を吸収したり、土踏まずのアーチを支えたりする重要な役割を担っています。
どんな時に痛むの?主な症状
足底腱膜炎の代表的な症状は以下の通りです。
朝起きて最初の一歩や、座っていた後に立ち上がって歩き出す時に、かかとや土踏まずのあたりに鋭い痛みを感じる。
動き続けているうちに、痛みが少し和らぐ。
長時間立っていたり、歩いたりした後で痛みが強くなる。
つま先立ちをすると痛む。
かかとの骨の少し前、土踏まずに近い部分を押すと痛い。
症状が進行すると、安静時にも痛みが続くようになることもあります。
なぜ足底腱膜炎になるの?主な原因をチェック!
足底腱膜炎は、足底腱膜への過度な負担や繰り返しのストレスが主な原因で起こります。
使いすぎ(オーバーユース)
スポーツ活動: ランニング、ジャンプを繰り返すスポーツ(バスケットボール、バレーボールなど)は、足底腱膜に大きな負担をかけます。
立ち仕事・歩行量の増加: 長時間立ちっぱなしの仕事や、普段よりも歩く量が増えた時なども、足底腱膜への負担が増加します。
足の構造的な問題
扁平足: 土踏まずのアーチが低く、足底腱膜が常に引き伸ばされた状態になりやすいです。
ハイアーチ(甲高): 土踏まずのアーチが高すぎる場合も、足底腱膜への負担が集中することがあります。
アキレス腱の柔軟性低下: アキレス腱が硬いと、足首の動きが制限され、その分足底腱膜に負担がかかりやすくなります。
加齢
年齢を重ねると、足底腱膜の柔軟性や弾力性が低下し、組織が脆くなりやすい傾向があります。そのため、若い頃と同じくらいの活動量でも、炎症が起きやすくなります。
靴の問題
クッション性の低い靴: 地面からの衝撃を吸収しきれず、足底腱膜にダイレクトに負担がかかります。
サイズが合わない靴: 足が靴の中で不安定になり、特定の場所に過度な摩擦や圧力がかかります。
ヒールの高い靴: 足の指の付け根やかかとに負担が集中しやすくなります。
体重の増加
体重が増えると、足にかかる負担が大きくなり、足底腱膜へのストレスも増大します。
足底腱膜炎の痛みを和らげる!効果的な対策と予防法
足底腱膜炎の治療は、痛みの原因となっている負担を減らすことが基本です。
1. 安静と休養
痛みが強い時は、無理な運動や長時間の歩行、立ち仕事を避け、足底腱膜を休ませることが最も大切です。
アイシング:炎症を抑えるために、痛む部分を冷やすと良いでしょう。1回15〜20分程度を目安に、保冷剤などをタオルで巻いて患部に当てます。
2. 足のストレッチ
足底腱膜やふくらはぎ、アキレス腱の柔軟性を高めるストレッチは、痛みの軽減と予防に非常に効果的です。
足底腱膜のストレッチ:
座って、片方の足の指をすべて手でつかみ、ゆっくりと甲の方へ反らせます。土踏まずが伸びているのを感じましょう。
立った状態で、壁に手をつき、片足を後ろに引いてふくらはぎを伸ばします。かかとを床につけたまま、前足の膝を曲げていきます。
アキレス腱のストレッチ: 壁に手をつき、足を前後に開いて、後ろ足のアキレス腱とふくらはぎを伸ばします。
3. インソールや靴の見直し
クッション性の良い靴を選ぶ: かかとや土踏まずに十分なクッション性がある靴を選びましょう。ランニングシューズなどもおすすめです。
インソールの活用: 土踏まずのアーチをサポートし、衝撃を吸収してくれる専用のインソール(中敷き)を使うと、足底腱膜への負担を軽減できます。オーダーメイドのインソールも有効です。
ヒールの高い靴は避ける: 痛みが治まるまでは、できるだけ避けるようにしましょう。
4. 体重管理
体重が増加傾向にある場合は、適正体重を維持することも足底腱膜への負担軽減に繋がります。
5. テーピング
スポーツをする際や、長時間歩く必要がある時などには、足底腱膜をサポートするテーピングも有効です。薬局などで販売されている足底腱膜炎用のテーピング方法を参考にしてみましょう。
6. 医療機関の受診
セルフケアを続けても痛みが改善しない場合や、痛みが強い場合は、早めに整形外科を受診しましょう。医師の診断のもと、以下のような治療が検討されます。
薬物療法: 痛みや炎症を抑える飲み薬や湿布。
体外衝撃波療法: 衝撃波を患部に当てて、組織の修復を促す治療。
装具療法: 足の形に合わせたインソールなど。
手術: 非常に稀ですが、他の治療法で効果がない場合に検討されることがあります。
まとめ:足の痛みは我慢しないで!早期ケアで快適な足へ
足底腱膜炎は、放置すると慢性化しやすく、日常生活に大きな影響を与えることがあります。しかし、原因を理解し、適切なケアを早期に行うことで、多くの場合改善が見込めます。
朝のつらい一歩や、歩き続けることの痛みを我慢せず、まずはこの記事で紹介したセルフケアを試してみてください。そして、症状が続くようであれば、迷わず医療機関を受診しましょう。
快適な足を取り戻し、活動的な毎日を過ごせるよう、今から足のケアを始めてみませんか?