保健師になるには？資格取得から活躍まで、最短ルートを解説！
人々の健康を支え、病気の予防や健康増進をサポートする「保健師」。地域住民や企業で働く人々の健康を守る、やりがいのある仕事です。看護師と保健師、どちらの道に進むか迷っている方もいるかもしれませんね。
この記事では、保健師になるための資格取得ルートを最短で目指す方法から、保健師として活躍できる職場、そしてそのやりがいまで、詳しく解説します。保健師という職業に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
保健師とはどんな仕事？
保健師は、主に病気の予防や健康増進を目的として、個人や集団の健康問題に対応し、健康教育や相談、指導を行う専門職です。看護師が病気やケガの治療・ケアを主とするのに対し、保健師は未病段階での介入や、地域全体の健康レベルの向上に貢献します。
保健師の主な仕事内容
健康相談・指導: 生活習慣病予防、メンタルヘルス、育児、介護など、様々な健康問題に関する相談に応じ、個別にアドバイスを行います。
健康教育: 地域住民や企業、学校などで、健康に関するセミナーや教室を開催し、知識の普及や意識向上を図ります。
健康管理: 特定健診の実施、結果のフォローアップ、職場の健康診断後の保健指導などを行います。
地域保健活動: 地域での感染症対策、災害時の健康支援、健康診断の企画・実施など、地域全体の健康課題に取り組みます。
保健師になるための資格取得ルート
保健師になるには、まず**「看護師国家試験」に合格し、その後「保健師国家試験」にも合格**する必要があります。ここが看護師と大きく異なる点です。
最短ルート！保健師課程のある4年制大学へ
保健師と看護師の資格を最も効率的に取得できるのが、**「保健師養成課程のある4年制大学の看護学部（学科）」**に進学するルートです。
4年制大学の看護学部（学科）に入学
看護師国家試験受験資格と保健師国家試験受験資格を同時に取得
大学在学中に、看護師になるためのカリキュラムと並行して、保健師になるためのカリキュラム（公衆衛生看護学、疫学、保健統計など）を履修します。
保健師課程は定員が限られている場合が多く、学内選考があることもあります。
卒業時に「看護師国家試験」を受験し合格
「保健師国家試験」を受験し合格
保健師免許を取得
このルートであれば、最短4年間で両方の国家試験受験資格を得て、保健師免許を取得することが可能です。
その他のルート
上記以外にも、保健師になるためのルートはいくつか存在します。
看護大学・専門学校を卒業後、保健師養成学校（1年以上）に進学
看護師国家試験に合格し、看護師免許を取得していることが前提です。
その後、保健師養成のための専門学校（1年制）や大学の専攻科（1年制）に進学し、保健師国家試験の受験資格を取得します。
看護大学院に進学
看護師免許取得者が、大学院で公衆衛生看護学などの専門分野を深く学ぶことで、保健師国家試験の受験資格を得るルートです。研究と実践を両立させたい方に適しています。
保健師として活躍できる職場
保健師の活躍の場は多岐にわたります。主な職場は以下の通りです。
1. 行政保健師（公務員保健師）
最も一般的な保健師の働く場です。各自治体（都道府県、市町村）の保健所や保健センターに勤務します。
仕事内容: 地域住民の健康相談、健康教育、乳幼児健診、特定健診、感染症対策、難病対策、精神保健福祉、災害時の健康支援など。地域の健康課題を解決するための中心的役割を担います。
特徴: 公務員のため、安定した雇用と福利厚生が魅力です。転居を伴う異動がある場合もあります。
2. 産業保健師
企業の健康管理室や医務室に勤務し、従業員の健康管理を行います。
仕事内容: 従業員の健康診断後の保健指導、メンタルヘルスケア、過重労働対策、健康経営の推進、職場環境改善など。
特徴: 企業の規模や業種によって業務内容は異なります。従業員の生産性向上や企業の発展に貢献できるやりがいがあります。
3. 学校保健師
小・中学校、高校、大学などの保健室に勤務します。
仕事内容: 児童・生徒の健康管理、健康診断のサポート、けがや病気の応急処置、健康相談、保健教育など。
特徴: 子供たちの成長を間近で見守り、心身の健康をサポートする役割を担います。
4. 病院保健師
病院内で、地域連携や退院後の在宅ケア指導など、地域と病院をつなぐ役割を担うことがあります。
仕事内容: 患者や家族への退院指導、療養生活の相談、地域への情報提供など。
特徴: 看護師としての臨床経験を活かしながら、予防的視点で患者をサポートできます。
保健師のやりがいと魅力
保健師の仕事は、人々の健康を支えるだけでなく、地域や社会全体に貢献できる大きなやりがいがあります。
人々の健康を守る使命感: 病気になる前の予防段階で介入し、健康な生活を送るためのサポートができることは、大きな達成感に繋がります。
多様な人々との出会い: 乳幼児から高齢者まで、様々な背景を持つ人々と関わることで、幅広い知識やコミュニケーション能力が身につきます。
地域や社会貢献の実感: 個人の健康だけでなく、地域全体の健康課題に取り組むことで、社会に貢献している実感を強く得られます。
ワークライフバランス: 病院勤務の看護師に比べて、土日祝日が休みであったり、夜勤が少なかったりする職場が多く、比較的ワークライフバランスが取りやすい傾向があります。
まとめ：保健師は「予防」と「健康増進」のプロフェッショナル
保健師は、看護師資格に加えて公衆衛生の専門知識を持つ、人々の健康を「守り育てる」プロフェッショナルです。特に、保健師養成課程のある4年制大学の看護学部（学科）に進学するルートは、最も効率的に看護師と保健師の両方の国家試験受験資格を取得できる最短ルートと言えます。
地域住民の健康を守る行政保健師、従業員の健康を支える産業保健師、子供たちの成長を見守る学校保健師など、活躍の場は多岐にわたります。人々の健康に貢献したい、予防医学に興味がある、ワークライフバランスを重視したいという方は、ぜひ保健師の道を検討してみてはいかがでしょうか。