【徹底解説】看護師の仕事内容・業務内容|病棟から在宅まで幅広くご紹介!
「看護師の仕事って、具体的にどんなことをするんだろう?」
「病院以外でも看護師は活躍できるって本当?」
これから看護師を目指す方や、看護師として新たなキャリアを考えている方にとって、看護師の仕事内容は非常に気になりますよね。看護師の仕事は、単に医療行為を行うだけでなく、患者さんの心に寄り添い、生活を支える多岐にわたる専門性の高い業務です。
この記事では、看護師の基本的な仕事内容から、働く場所ごとの具体的な業務、さらには看護師に求められるスキルややりがいまで、徹底的に解説していきます。あなたの「知りたい」にきっと応えられるはずです!
看護師の基本的な仕事内容:3つの柱で患者さんを支える
看護師の仕事は、大きく分けて以下の3つの柱で成り立っています。
1. 療養上の世話(身体的・精神的なケア)
これが看護師の業務の根幹とも言える部分です。病気や怪我で苦しむ患者さんが、少しでも快適に、人間らしく過ごせるようにサポートします。
清潔ケア: 入浴介助、清拭、洗髪、口腔ケア、排泄介助(おむつ交換、トイレ誘導)など、患者さんの清潔を保ち、気持ち良く過ごせるように支援します。
食事介助: 食事が困難な患者さんへの介助、食事形態の調整、栄養状態の観察など、食べる喜びをサポートします。
体位変換・離床介助: 寝たきりの患者さんの褥瘡(床ずれ)予防や、筋力低下を防ぐための体位変換や、車椅子への移乗などを支援します。
睡眠への配慮: 安眠できる環境を整えたり、不眠の原因を探り対処したりします。
精神的ケア: 患者さんの不安や苦痛に耳を傾け、共感し、精神的な支えとなります。ご家族への精神的ケアも含まれます。
2. 診療の補助(医療処置の実施)
医師の指示のもと、患者さんの治療をサポートする医療行為を行います。これには専門的な知識と技術、そして正確性が求められます。
バイタルサイン測定: 体温、血圧、脈拍、呼吸数などを測定し、患者さんの状態を継続的に観察します。
採血・点滴・注射: 検査のための採血、薬液投与のための点滴や注射を実施します。
与薬(内服薬・外用薬・吸入薬など): 医師の処方に基づき、正確な薬を患者さんに安全に投与します。
褥瘡・創傷処置: 傷口の手当や、床ずれのケアを行います。
検査の介助: 内視鏡検査やレントゲン検査など、様々な検査の準備や介助を行います。
急変時の対応: 患者さんの容体が急変した際に、迅速に適切な処置を行い、医師と連携します。
医療機器の操作・管理: 人工呼吸器やモニターなど、様々な医療機器の操作や管理を行います。
3. チーム医療への貢献(情報共有と連携)
看護師は、医師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、ソーシャルワーカーなど、様々な職種と連携し、チームとして患者さんを支えます。
情報収集とアセスメント: 患者さんの状態、病歴、生活状況などを詳細に把握し、個別の看護計画を立てます。
看護記録の作成: 患者さんの状態やケアの内容、変化などを正確に記録し、情報共有に役立てます。
カンファレンスへの参加: 患者さんの治療方針やケアについて、多職種で話し合い、より良いケアを提供するための意見交換を行います。
退院支援・調整: 退院後の生活を見据え、在宅医療や介護サービスとの連携を調整します。
看護師が活躍する場所と具体的な業務内容
看護師の活躍の場は病院だけではありません。それぞれの場所で、専門的な知識とスキルを活かして患者さんや地域の人々を支えています。
1. 病院(病棟、外来、手術室、救急外来など)
最も多くの看護師が働く場所です。部署によって業務内容は大きく異なります。
病棟看護師:
日勤: 患者さんの起床介助、食事介助、バイタルサイン測定、点滴・内服薬の準備と投与、検査出し、医師の回診介助、記録業務、受け持ち患者さんの状態観察とケア、日中の治療・ケア計画の実施、退院支援など。
夜勤: 夜間のバイタルサイン測定、巡視、点滴管理、急変時対応、体位変換、排泄介助、翌日の準備、記録業務など。夜間は少人数での対応となるため、より高い判断力と緊急対応能力が求められます。
外来看護師:
診察介助、採血・注射、処置の実施、患者さんへの説明(服薬指導、検査説明、生活指導など)、問診、予約管理など。限られた時間で多くの患者さんに対応するため、効率的な業務遂行が求められます。
手術室看護師:
器械出し看護師: 手術中に医師に手術器械を手渡す役割。手術の進行を予測し、適切な器械を迅速に提供する集中力と知識が必要です。
外回り看護師: 患者さんの状態管理(バイタルサイン、体位、体温など)、麻酔介助、記録、清潔な環境維持、手術室内の物品管理、緊急時の対応など。手術全体の流れを把握し、冷静な判断が求められます。
救急外来看護師:
緊急性の高い患者さんの初期対応、トリアージ(治療の優先順位付け)、バイタルサイン測定、採血、点滴、心電図測定、急変時対応、医師の診察介助、検査の準備など。迅速な判断力と幅広い知識、冷静な対応力が求められます。
ICU(集中治療室)・HCU(高度治療室)看護師:
重症患者さんの集中的な全身管理、高度な医療機器の操作・管理、バイタルサインの継続的な観察、人工呼吸器管理、点滴管理、全身清拭などのケア、急変時対応、家族ケアなど。高度な専門知識と、わずかな変化も見逃さない観察眼が必要です。
2. クリニック・診療所
規模は小さいですが、地域に密着した医療を提供します。
診察介助、採血・注射、点滴、処置、患者さんへの説明、問診、予約管理、清掃、滅菌作業など。アットホームな雰囲気で、患者さんと密接に関わることができます。
3. 訪問看護ステーション
患者さんの自宅を訪問し、在宅での療養生活を支援します。
バイタルサイン測定、服薬管理、点滴・経管栄養の管理、清潔ケア、排泄ケア、褥瘡処置、リハビリテーションのサポート、家族への介護指導、緊急時対応、医療機関やケアマネージャーとの連携など。患者さんの生活に寄り添い、自立支援を促す役割が大きいです。
4. 介護施設(特別養護老人ホーム、老人保健施設など)
高齢者の健康管理や、日常生活のサポートが中心です。
バイタルサイン測定、服薬管理、インスリン注射などの医療処置、褥瘡処置、健康相談、急変時対応、医師やケアマネージャーとの連携、介護スタッフへの指導など。長期的な視点で入居者さんを支えます。
5. その他の活躍の場
健診センター: 健康診断の介助、採血、問診、検査説明など。
企業の医務室: 従業員の健康管理、健康相談、応急処置、健康教育など。
保育園・幼稚園、学校: 園児・児童・生徒の健康管理、応急処置、保健指導など。
治験コーディネーター(CRC): 治験に参加する患者さんのサポート、データ管理など。
美容クリニック: 美容医療の施術介助、カウンセリング、術後のケアなど。
コールセンター: 電話での医療相談、健康相談など。
医療機器メーカー: 医療機器の説明や、医療従事者へのサポートなど。
看護師に求められるスキルとやりがい
看護師の仕事は多岐にわたるため、様々なスキルが求められます。そして、その分大きなやりがいも感じられる仕事です。
看護師に求められるスキル
専門的知識と技術: 解剖生理学、病理学、薬理学など幅広い知識と、採血、点滴、処置などの確かな技術。
観察力と判断力: 患者さんのわずかな変化も見逃さず、的確な状況判断をする力。
コミュニケーション能力: 患者さんやご家族、他職種との円滑なコミュニケーションを図る力。傾聴力も重要です。
倫理観と責任感: 患者さんの尊厳を尊重し、責任を持って業務を遂行する高い倫理観。
臨機応変な対応力: 予期せぬ事態にも冷静に対応し、優先順位を付けて行動する力。
精神的・身体的タフさ: 命に関わる現場での精神的ストレスや、不規則な勤務に対応できる体力。
自己学習能力: 日々進歩する医療に対応するため、常に学び続ける姿勢。
看護師のやりがい
患者さんの回復を間近で見られる喜び: 自分のケアが患者さんの回復につながった時、これ以上の喜びはありません。
感謝の言葉: 患者さんやご家族からの「ありがとう」の言葉は、何よりも大きな励みになります。
人の命を支える責任と誇り: 尊い命を預かる仕事であり、社会貢献度の高い職業であるという誇りを感じられます。
自身の成長: 困難な状況を乗り越えるたびに、専門知識や人間性が磨かれ、自己成長を実感できます。
多様なキャリアパス: 専門性を深める認定看護師や専門看護師、特定行為研修を修了して特定行為ができる看護師、管理職、教育者、研究者など、様々なキャリアアップの道が開かれています。
まとめ:看護師は「いのち」と「くらし」を支える専門職
看護師の仕事は、病院での治療のサポートはもちろんのこと、在宅での生活支援、健康教育、予防医療など、非常に幅広い分野で「いのち」と「くらし」を支える重要な役割を担っています。
大変なことも多い仕事ですが、患者さんの笑顔や回復を間近で見られること、そして社会に貢献しているという大きなやりがいを感じられる魅力的な職業です。
もし看護師の仕事に興味があるなら、ぜひ一歩踏み出してみてください。あなたの優しい気持ちと専門知識が、誰かの未来を明るく照らす力になります。