EMSが「通関手続中」から動かない!土日を挟むと長くなる?不安を解消する徹底解説
海外からの荷物をEMS(国際スピード郵便)で送ってもらって、「早く届かないかな?」と心待ちにしているのに、追跡ステータスがずっと「通関手続中」のまま…。「もう何日も動かないし、土日を挟んだからかな?」「まさか、何か問題があった?」と、不安な気持ちになりますよね。
特に、大切な荷物や急ぎの荷物の場合、この「通関手続中」の時間が長く感じられるのは当然です。でも、ご安心ください。通関手続きが長引くのには、いくつかの理由があります。
この記事では、EMSの通関手続きが長くなる主な原因、土日・祝日の影響、そして「通関手続中」からなかなか動かない時にあなたが取るべき行動まで、詳しく解説します。この記事を読めば、通関に関する不安が解消され、安心して荷物の到着を待つことができますよ!
EMS「通関手続中」とは?荷物の状況を理解しよう
まず、「通関手続中」というステータスが何を意味するのかを理解しましょう。
通関手続中=税関での審査中
「通関手続中」とは、あなたの荷物が日本の税関に到着し、輸入の許可を得るための審査を受けている状態を指します。海外から送られてくる全ての荷物は、この税関の審査を通過しなければ、国内へ配送されることはありません。
税関は何を審査しているの?
税関の主な審査内容は以下の通りです。
- 関税・消費税の算出と徴収: 荷物の種類や価格に応じて、必要な関税や消費税を決定します。
- 輸入規制品の確認: 日本への持ち込みが禁止されているもの(例:麻薬、銃器など)や、制限されているもの(例:医薬品の一部、ワシントン条約対象品など)が含まれていないかを確認します。
- 申告内容の確認: 荷物の中身や価格が、送付票(税関告知書)に正確に記載されているかを確認します。
「通関手続中」が長くなる4つの主な原因
通常、通関手続きはスムーズに進めば1~3日程度で完了します。しかし、以下のようなケースでは長引く傾向があります。
1. 繁忙期や荷物の集中
ゴールデンウィーク、お盆、年末年始、あるいはブラックフライデーやサイバーマンデーといった大型セール直後など、国際郵便の物量が増える時期は、税関の処理能力を超えてしまい、通関に時間がかかることがあります。特に、海外からの輸入品が増える時期は要注意です。
2. 書類や申告内容の不備・不足
これが「通関手続中」が長引く、最も多い原因の一つです。
- 送付票(税関告知書)の記載ミス・不備: 荷物の内容品名が不明確、価格が未記入、贈答品なのに個人名ではない、といった不備があると、税関が詳細を確認するために時間を要します。
- インボイス(商業送り状)の不足: 個人間の送付では不要ですが、企業からの送付や高額な物品の場合、インボイスが添付されていないと手続きが進みません。
- 内容品の虚偽申告: 申告内容と実際の物品が異なると判断された場合、厳重な検査が行われます。
3. 検査の対象になった場合
税関は、すべての荷物を詳細に検査するわけではありませんが、ランダムに、または特定の条件(申告内容、発送元、重量など)に基づいて、詳細な検査を行うことがあります。
- X線検査: 不審な影が見つかった場合。
- 開披検査(かいひけんさ): 実際に荷物を開けて中身を確認する検査。これには時間がかかります。
- 規制品・禁止品の疑い: 医薬品、動植物、食品など、輸入に許可が必要なものや、持ち込みが禁止されているものの疑いがある場合。
4. 高額な荷物や個人輸入ビジネス目的の疑い
- 高額な荷物: 個人使用の範囲を超える高額な物品は、関税額の算出に時間がかかったり、個人輸入ではなくビジネス目的と疑われたりして、詳細な審査が入ることがあります。
- 同じ品目を複数送付: 同じものを何度も送っていると、個人使用の範囲を超えていると判断され、関税を高く見積もられたり、輸入許可が必要になったりする場合があります。
土日・祝日は通関手続きが進むの?
気になる土日・祝日の影響ですが、基本的に税関は土日・祝日は休業です。
- 審査はストップ: 税関での審査業務は、土日・祝日は行われません。そのため、金曜日の午後に「通関手続中」になった場合、週末を挟んで月曜日以降にしか動きがない、ということがほとんどです。
- 国際交換局の業務: 郵便物の国際交換局(郵便局側の施設)では、土日・祝日も荷物の受け入れや仕分けなど一部の業務は行われることがありますが、税関に引き渡された後の審査は税関の営業日に準じます。
「通関手続中」から動かない時にあなたが取るべき行動
何日も「通関手続中」のままで不安な時、あなたができることをまとめました。
1. まずは落ち着いて待つ(3~5営業日程度)
特に繁忙期や週末を挟んだ場合は、すぐに焦る必要はありません。まずは、土日・祝日を除いて3~5営業日程度は様子を見てみましょう。書類の確認や簡易な検査であれば、この期間内に完了することが多いです。
2. 日本郵便の追跡サービスをこまめに確認
最も確実なのは、日本郵便のEMS追跡サービスです。ステータスが更新されていないか、定期的に確認しましょう。
3. 税関からの「通知」に注意!
通関手続きに問題があった場合、税関から荷受人(あなた)宛に**「国際郵便物課税通知書」や「税関からのお知らせ」**といったハガキや書類が郵送されてくることがあります。
- 内容を確認: 書類には、関税・消費税の支払い依頼や、内容品の確認、追加書類の提出依頼などが記載されています。
- 速やかに対応: 書類が届いたら、指示に従って速やかに対応しましょう。これを放置すると、荷物が返送されたり、廃棄されたりする可能性があります。
4. 日本郵便の「国際郵便物 お客様サービス相談センター」に問い合わせる
5営業日以上経っても状況が変わらない場合や、税関からの連絡がない場合は、日本郵便の相談センターに問い合わせてみましょう。
- 電話番号: 各地域の「郵便局のお客様サービス相談センター」の国際郵便担当部署、または「国際郵便物 お客様サービス相談センター」(日本郵便のウェブサイトで確認してください)。
- 伝えること: EMSの追跡番号(お問い合わせ番号)を伝えると、スムーズに状況を確認してもらえます。
5. 送り主に確認してもらう(海外側からのアプローチ)
もし、日本郵便でも明確な情報が得られない場合や、書類不備の可能性がある場合は、荷物の送り主(発送元)に協力してもらいましょう。
- 送り主から郵便事業者に問い合わせ: 送り主が発送元の国の郵便事業者(例:USPS、中国郵政など)にEMSの追跡番号を伝えて問い合わせることで、向こう側から日本の税関に状況照会をかけてもらえる場合があります。
- 申告内容の確認: 送り主がどのような内容で税関告知書を記入したか、確認してもらうのも重要です。
まとめ:通関手続きは冷静に、そして計画的に!
EMSの「通関手続中」が長引くと不安になりますが、多くの場合、特別な問題が発生しているわけではありません。繁忙期や書類不備、ランダムな検査などが原因であることがほとんどです。
- 土日・祝日は基本的に審査はストップ。
- まずは3~5営業日待ってみる。
- 税関からの通知を見逃さない!
- 必要に応じて日本郵便や送り主に問い合わせる。
これらのポイントを押さえて、焦らず冷静に対処すれば、あなたの荷物は無事に手元に届くはずです。海外からの荷物を送る側も受け取る側も、通関手続きの仕組みを理解して、計画的に利用するようにしましょう!